- 2012年6月 9日 13:43
- 撮影・レタッチとか
それはさておき、今回は自分が最近よくやる撮影方法を紹介させて頂きます。
ヒントとなったのは確か海外のフィギュア系ブログで見た「白の内張りの箱にストロボ突っ込んで撮影」というテクニックでした。
それをそっくり真似しても良かったのですが、自分の場合「映り込みを狙いたい」という目標があったので、それを応用する形に。
これを体現するとこんなセッティングに。
スピードライトを斜め後方に置き、スピードライトの前には手作りディフューザー。反対側にはレフ板として白のスチレンボード。
その2枚を覆うように白の塩ビ板を垂らし、スピードライトからの光を周す感じにしております。
ディフューザーとレフ板はB4サイズ。これがメインのディフューザーとレフになります。
スピードライトの位置はフィギュアによって左右を入れ替えます。それによってディフューザーとレフの位置も入れ替えます。
でもって肝心要の映り込み用に、フィギュアの下にも0.3mmの塩ビ板を敷きます。
アクリル板でもいいのですが、塩ビ板だと柔らかく曲げやすいので背景紙の上に垂らすように敷けるのが大きいです。
ちなみに自分のカメラ「CANON EOS 7D」はワイヤレスでスピードライトの発光が出来ますが、他の機種では別途ケーブルが必要な場合もあります。
ここまでが大雑把な全体像。
で、ご覧の通り台座無しでフィギュアを立たせるわけですが、これもそんなに難しいことはしてません。
まずアクリルパネルにピンバイス等で穴を開けます。
フィギュアの台座に付いてるダボは大手メーカー製だとだいたい3~4mmの間ですので、それに合わせてほぼ同サイズのアクリル棒を適当な長さで切り、埋め込みます。
次にこのアクリルパネルを塩ビ板の下に敷くわけですが、その前に塩ビ板にも同サイズの穴を開け、アクリル棒を通せるようにしておきます。
アクリル棒を塩ビ板から出し、その上にフィギュアを乗せて
完成となります。
これで台座無しの撮影が可能になり、映り込みを狙えるようになります。
もちろん、これだけで安定して立たせられるフィギュア限定になりますが、これを応用すれば大体のフィギュアは撮影出来ると思います。
欠点としては台座のデザイナーさんに申し訳ないなってことですね(*´ω`*)
そんなこんなで撮影するとこんな感じに。
キツテフさんの霊夢は1/8サイズなので、本当は両横のディフューザー・レフ板は横に倒して使った方が上の塩ビ板の位置を下げられ、より光が回り込みやすくなりますが、今回は撮影用としてわかりやすく縦のままで。(めんどくさかったとも言う)
縦のままなら1/6サイズまで対応出来ると思います。が、その辺はフィギュアによって色々アレンジします。
手作りのディフューザーはスチレンボードの中を切り抜き、そこにトレーシングペーパーを張り込んだモノとなります。
これをサイズを変えて何種類か用意し、サブのディフューザーとして使います。
スピードライトの調光だけではどうにもならない時や、特定の部位の光の調整などに使用します。
さらにスチレンボードを小さく切り、張り合わせて角度の調整が出来るサブのレフ板とかも用意します。
角度の調整は、間に適当なモノを仕込めばいいと思います(*´ω`*)
また、最近のフィギュアに多くてやっかいなのが目の光沢処理。
これを出来るだけ減らすのに、こうしてトレーシングペーパーを丸めて目に当たる光だけ減光させたりもします。
ちなみにさっきのミニレフは、立てて使えば自立しますので割りと便利です♪
逆に光を回りこませたくない時は、こうやって黒ケントを丸めたものを使ったりもします。
最初に紹介したメインのレフ板の裏にも黒ケントが張り込んであり、ローキーな雰囲気を出したい時はひっくり返して使っております。
この辺の撮影小道具は「figuephoto2」のKONさんに教わったものです。
これがものすごく大きく、独学で突き当たった壁をあっさり崩して頂きました。
本当にありがとうございますm(_ _)m
これらを取りまとめて撮影するとこんな感じに。
特に凝らないと大体こんくらいで済みますが、凝りだすとレフ板で囲いまくりの状態になったりもします(*´ω`*)
レフを支えるアームは左側のごっついので800円くらい。右の細いのが100~200円くらいでホームセンターで買えると思います。
が、右の細いのはすぐ折れるので、出来れば銀一等で撮影用のしっかりしたものを用意した方がいいと思います。
こうして試行錯誤して撮影するわけですが、これを実現出来るのはテザー撮影が出来るからこそ。
以下、キヤノンユーザー限定のお話でスミマセン。
カメラとPCをUSBで繋ぎ、EOS Utilityを起動すると右端のウィンドウが出てくると思いますが、その下の方に「その他の機能...」というメニューがあります。
そこに「テスト撮影」という項目があるので、納得いくライティングと構図になるまではこちらで撮影します。
こうすることによって無駄打ちを減らせるので、現像時の選別も楽になります。(コンデジの時は大変でした)
テスト撮影を終えたら本撮りし、Digital Photo Professional(通称DPP)に移ります。
ちなみに撮影を始めたら適当な時にグレーカードも一緒に撮影し、ホワイトバランスを調整します。
スピードライトだと若干黄味を帯びますが、フィギュアによってはそのままの場合も多いです。
ええ、エロいフィギュアはだいたいそのままの方がエロいので(*´ω`*)
逆にメカっぽいとか冷ややかな雰囲気を出したい時は若干青味がかかるようにします。
ミクなんかはちょっと青味がかってた方がカッコイイんじゃないかと勝手に思ってます。
で、自分の場合はここでシャープネスもMAXの10まで上げちゃいます。
この後のCamera Rawでシャープネスの調整をしてもいいのですが、DPPのシャープネスのがいい感じにシャープがかかる気がするものでして...(*´ω`*)
(てゆか楽ですし)
これをレシピとし、他の写真に貼り付けTIFFで保存。
そしてCamera Rawに移行します。
以下アドビユーザー向け。(多分Lightroomも大体同じ...はず)
Camera Rawも7になってからトーンカーブがPhotoshopと同じになりましたので、ここで調整しちゃいます。
ハイキーな写真で有効なのがRGBの真ん中をちょっと持ち上げるといった調整。
これでいい感じに被写体が明るくなると思います。
スピードライトだとあまり必要ないのですが、蛍光灯の場合は
G(グリーン)のカーブの真ん中をちょい下げることで緑被りが抑えられると思います。
DPPでシャープをかけたので少々ノイズが乗ってます。
これをノイズ軽減で抑えます。だいたい輝度を20~30くらいにすればいいんじゃないでしょうか?
トーンカーブで調整し切れなかった明るさはシャドウと白レベルで補正します。
それでも暗いなら露光量で調整します。これ以外のパラメータはあまりいじらないです。
背景とフィギュアの白レベルの兼ね合いが撮影だけでは難しい場合、ここで調整することが多いです。
ここからPhotoshopに移行し、
ゴミ取りやら、
透かしを入れて
TIFFで保存します。
こうして調整し終えたTIFFデータは、まとめてSILKYPIXで現像します。
最初から全部SILKYPIXでやってもいいのですが、「透かしを入れる」というプロセスがある以上Photoshopは外せないので、各種調整も全部Photoshop&Camera Rawでやるようになりました。
が、一括現像・出力といった面ではSILKYPIXのが便利ですので最終出力はこちらで。
基本Web用なので縮小出力するわけですが、その際にまたシャープをかけます。
Photoshopの縮小だと若干眠くなる傾向があるので、そういった面でもSILKYPIXは助かります。
そんなわけで最終的なデータはこちら。
特に効果を入れたりしなければこれで完成ですヽ(´ー`)ノ
映り込みを狙う時は出来るだけ低い位置、塩ビ板の位置までカメラを下げるとよりくっきりと映り込みます。
この撮影方法はニンフから始めたので、
自分の中ではニンフシステムと勝手に呼んでおりますが、映り込み自体は結構昔から行ってました。
2年前のミクの日から、
NAシェリルと。
ここまでは台座の必要が無いフィギュアだったので楽でしたが、台座無しで撮影を始めたのは穹が最初になります。
穹で台座無しの撮影方法が確立した感じですね。
以上、長くなりましたが自分の撮影方法を紹介させて頂きました。
独学で分かってないと思われる部分も多々ありますので、あくまで一例として捉えて頂けたらと思います。
また、台座無しでの撮影はフィギュアの転倒・破損を招く恐れがありますので十分に気をつけて撮影してください。
こちらもあくまで自己責任でお願いします。
当初の発売スケジュールだと連続でそに子レビューが出来るなーなんて思ってましたが、さすがに業界的にそれは厳しいかったようで(*´ω`*)
左にそに子アイコンを5つ並べたかったのですが、次はなのはさんです。
ええ、TOKONATSUそに子と背景が被るので、1回インターバルを設けさせて頂きましたスミマセン。
【記事紹介お礼】
WING「SUPER SONICO TOKONATSU Ver.」を紹介して頂いたサイト様。
・アキバHOBBY様
・鮎としいたけ様
・徒然Blog様
皆様、ご紹介頂きありがとうございましたm(_ _)m